・オープンソースソフトウェア:ソースコードを公開しているソフトウェア
・オープンソースの定義:オープンソースソフトウェアの公開、利用、改変/作成/再配布等に関する条件
・代表的なオープンソースソフトウェア:Linux、Android、Thunderbird、OpenOffice、Apache、MySQL、PostgreSQL
オープンソースソフトウェア(OSS)とは?
オープンソースソフトウェア(OSS:Open Source Software)とは、ソースコード(プログラム言語で書かれたテキスト)を公開しているソフトウェアです。
オープンソフトウェアが満たすべき条件(定義)は、オープンソースの定義(OSD:The Open Source Definition)にまとめられています。
1.再配布の自由
引用:OSD-JPオープンソースの定義
2.ソースコード
3.派生ソフトウェア
4.作者のソースコードの完全性
5.個人やグループに対する差別の禁止
6.利用する分野に対する差別の禁止
7.ライセンスの分配
8.特定製品でのみ有効なライセンスの禁止
9. 他のソフトウェアを制限するライセンスの禁止
10. ライセンスは技術中立的でなければならない
参考:OSI オープンソースの定義
ITパスポート試験では、オープンソースの定義に基づいた、オープンソースソフトウェアが満たすべき条件について出題されます。
頻出内容を次の表でまとめます。
条件 | 説明 |
---|---|
公開 | ・ソースコードを公開する ・著作権はある(放棄されていない) |
利用 | ・自己責任で利用→無保証(バグ、セキュリティなど)が原則 ・利用分野、利用者(個人・グループ)を制限しない |
改変/作成/再配布 | ・ソースコード改変と派生ソフトウェア作成、再配布は制限しない ・ソフトウェアの再配布や保証(サポート)は有料・無料どちらでもよい |
その他 | ・複数のライセンス形態(公開・改変・再配布等の細かい条件)があり、条件に従う |
「公開」の観点では、オープンソースソフトウェアのソースコードは公開しますが、著作権を放棄しているわけではありません。
「利用」の観点としては、オープンソースソフトウェアトのバグやセキュリティの脆弱性については、開発者側は基本的には無保証であり、利用者が自己責任で利用します。
また、オープンソースソフトウェアの利用分野(業界等)や利用者(個人、グループ)によらず自由に使うことができ、利用の制限をしてはいけません。
「改変/作成/再配布」の観点では、ソースコードの改変や派生ソフトウェアの作成、再配布も自由に行えます。再配布の際は、無料でも、有料で販売しても問題ありません。
また、オープンソースソフトウェアには、複数のライセンス形態があり、条件に従う必要があります。
オープンソースソフトウェア(OSS)の種類
代表的なオープンソースソフトウェアには、次のようなものがあります。
・OS:Linux、Android
・ウェブブラウザ:Firefox
・電子メール:Thunderbird
・オフィスツール:OpenOffice
・ウェブサーバ:Apache(アパッチ)
・DBMS(データベースマネジメントシステム):MySQL、PostgreSQL(ポストグレSQL)
ITパスポート試験では、各オープンソースソフトウェアの用途が出題されます。オープンソースソフトウェアの名前から、用途が連想できるように抑えておきましょう。
OS
Linux(リナックス)
Linuxは、UNIXを参考に、フィンランドの大学生のリーナスさんが開発したオープンソースソフトウェアのOSです。PCやサーバに利用されます。
Android(アンドロイド)
Androidは、Googleが開発したオープンソースソフトウェアのOSです。アップル社以外のスマートフォン・タブレットに使われます。Linuxをベースに開発がされました。
ウェブブラウザ
Firefox
電子メール
Thunderbird
オフィスツール
OpenOffice
ウェブサーバ
Apache(アパッチ)
DBMS(データベースマネジメントシステム)
MySQL
PostgreSQL(ポストグレSQL)
【まとめ】オープンソースソフトウェア(OSS)
それでは最後におさらいをしておきましょう!
用語 | 説明 |
---|---|
オープンソースソフトウェア (OSS) | ソースコード(プログラム言語で書かれたテキスト)を公開しているソフトウェアのこと ※Open Source Software |
オープンソースの定義 (OSD) | オープンソフトウェアが満たすべき条件をまとめたもの ※The Open Source Definition |
-公開 | ・ソースコードを公開する ・著作権はある(放棄されていない) |
-利用 | ・自己責任で利用→無保証(バグ、セキュリティなど)が原則 ・利用分野、利用者(個人・グループ)を制限しない |
-改変/作成/再配布 | ・ソースコード改変と派生ソフトウェア作成、再配布は制限しない ・ソフトウェアの再配布や保証(サポート)は有料・無料どちらでもよい |
-その他 | ・複数のライセンス形態(公開・改変・再配布等の細かい条件)があり、条件に従う |
Linux | OSのオープンソースソフトウェア |
Android | 携帯端末用のOSのオープンソースソフトウェア |
Firefox | ウェブブラウザのオープンソースソフトウェア |
Thunderbird | 電子メールのオープンソースソフトウェア |
OpenOffice | オフィスツールのオープンソースソフトウェア |
Apache (アパッチ) | ウェブサーバのオープンソースソフトウェア |
MySQL | DBMS(データベースマネジメントシステム)のオープンソースソフトウェア |
PostgreSQL (ポストグレSQL) | DBMS(データベースマネジメントシステム)のオープンソースソフトウェア |
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